作品紹介
文学部の児玉さんは、まるで詩のように改行の多い話し方をする。
児玉さんは言った。
「木星のような葉っぱね。」
彼女の言葉は文学的である。
比喩によってこれまで存在しなかった葉っぱと木星の関係が生まれた。
言葉の上でだけ。
「これが文学よ。」
と、彼女は言った。
詩情あふれる台詞と画面で読者を魅了する異才・三島芳治。
静寂と浮遊感ただよう作風に、とびきりのポップさが加わった新境地。
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